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YA☆RI☆TA☆I

さて、鑑賞から約一週間。
ちょっと頭の中で煮詰めたり、文章を書いたり消したりしつつ、このくらいで諦めてUPしようと思います。
キャタピラーのレビューするよ!

原作を知ってる人、ひいては映画を観た人向けのつもりで書いてるので、多くの人にはスルーをオススメします。
無駄に長いし。

始めに言っておく。ガチ芋虫だと思って見に行くと損する。
田吾作さん相手にクソミソ言ったけど、時間を置いて熱の引いた頭で考えると、色々と得心の行くことはあった。

×若松作品風味の芋虫
○芋虫風味の若松作品

こういう勘定で見ないとダメだ。
やっぱり一番は「若松作品」だったんだな、と。

鑑賞していて途中から「あ、この人は原作が重視してる事をやる気はないな」と思った。
というのも、原作のキモは、四肢と聴覚、声を失ってただの肉の塊と化した人間と、ひたすらその面倒を見る妻が、ズルズルと動物的に堕落していく所にある。
夫の(乱歩が言う所の)不具者ゆえの飽くなき食欲と性欲と、それに応じるうちに嗜虐の楽しみに沈んでゆく妻。
作中で「動物園の檻の中で一生を暮らす二匹のけだもの」と表現されていたように、交わる人も尋ね来る人も殆どなく、閉ざされた世界では異様な行為が繰り返されている。

世間から忘れ去られ、隔絶された世界で、食べる事と交わる事に溺れていく。
夫の丸々と肥えた腹部や、三十を超えた妻の体に溜まって行く脂肪は、そんな食欲と性欲の象徴と言えるのではないだろうか。

一方「キャタピラー」において、妻は夫の世話に追われつつも、昼間は田んぼに出るし、夫を荷車に乗せて村の中を散歩に出たりする。
すれ違う人と挨拶を交わし、様子を見に来る家族を迎え、手の空いたときには機織の仕事までする。
コミュニティともしっかり繋がって、何とも生産的な生活である。
夫妻が終始ほっそり引き締まったままなのも、これで納得した。
原作の真逆をやっている。
マトモな生活と言うのは躊躇われるが、堕落というのは恐らくこの作品の中には無い。

さて、原作で二人を閉じ込めているものが「動物園の檻」だとしたら、キャタピラーでのそれは「戦争という名の檻」に他ならない。
夫が生ける軍神、妻は軍神の妻…という描写で気づくべきだった。
彼らは表向き、戦時における男女の鑑とならなければいけない。
故に「軍神ここにあり」という姿を村人に見せてやらなければならないし、怪我人の看護にかかりっきりのニート生活も許されないのだ。
何というか、二人は戦時中にのみ機能する責任のようなものを背負わされている。

また、軍神という描き方から、夫は戦争そのもの、あるいは戦争する日本国の象徴という見方も出来る。
ちょっとこの辺りは衝撃のラストと同時に述べていこう。

何より驚かされたのは、終盤のストーリーが大幅に変更されていた事。
原作では触れられなかった終戦までをはっきり描き、そして―――

目 を 潰 さ な い 。「ユルシテ」も「ユルス」も無い。
玉音放送の描写の後、妻が仕事に精を出していたら、急に家の中からズルズル這い出してきて、田んぼに落ちて溺死してしまう。
「夫=戦争そのものの象徴」と述べたが、敗戦を機に命を絶ったのは、重傷で鈍った頭の隅に残った軍人魂と取れるだろう。
そこから少し深読みしてみたのだが、終戦を迎えた以上、軍神という存在もそこにある意味がなくなってしまう。
戦時下でなくなったら、軍神なんてものがいてはいけない。
だから夫は「終戦」(戦争そのものの死)と同時に死ななければならない役どころなのだ。

演出上の役回りと、原作由来の死という最後がこういう形で絡み合わされたのは新鮮な驚き。
それにしても、つくづく戦争反対を述べまくる映画だったなあ、という印象が強い。

見当違いな事も大分言っているとは思うが、ゆっくり考えてみると奥深い作品だったんだなぁ、とも思う。
だけどあえて芋虫を持ち出す必要は無かったのでは。
オリジナルのストーリーでやればいい。

そういうわけで、やっぱり道具にされた感は否めないな。
勢いで「芋虫の無駄遣い」なんて言ってみたりもしたが、撤回しないでおこう。

うーん、自分で読み返してみても言葉足らずだ。
もっと根拠として語らなきゃいけない事、語りたい事はたくさんあるけど、いかんせん文章にするのに疲れました。
もしも「俺も見たよ!」っていう奇特な方がいらっしゃったら、一席設けてビールでも飲みながら、ダラダラ語り合いたいですね。
そんなわけで、これくらいでユルシテ。
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